HELPUSH × 社会構想デザイン機構:インクルーシブな“外出の自由”を社会実装するスタートアップを、社会構想デザイン機構が伴走支援

1. プロジェクトの背景

日本には車椅子ユーザー・高齢者・ベビーカー利用者など移動制約を抱える人が1,250万人以上いると推計され、段差や混雑などの“外出バリア”が社会参加を阻んできました。株式会社HELPUSHはこの課題に対し、「移動の困りごとを解決し、人生を広げる外出支援サービス」を開発しています。

2. サービス概要

  • バリアフリー経路検索ナビ:段差・勾配・エレベーター位置・混雑度を考慮した経路を即時提示し、外出前の煩わしい検索時間を短縮します。
  • サポーターとの待ち合わせスポットの設置:介助資格保有者やボランティアをアプリからワンタップで手配し、まちなかの待ち合わせスポットで合流できる機能を実装。誰か1人いれば解決できる安心感を提供し、外出中の不安を解消します。
  • データ循環:走行ログと障害物情報を自治体・交通事業者へフィードバックし、街全体のアクセシビリティ向上を促進

3. 現在の進捗

時期マイルストーン概要
2025年4月法人設立
2025年6月東京都 ASAC シード期アクセラレーション採択191社応募のうち12社に選出、5か月間の事業成長プログラム開始 (MinQ/みんきゅ〜)
2025年7月寺田倉庫「Creation Camp TENNOZ」第2期採択約300社応募のうち10社に選出・10月から2年間、リノベ倉庫でのインキュベーション+最大1,000万円出資確定 (terrada.co.jp, terrada.co.jp)
2025年10月α版アプリ完成予定ユーザー100名・サポーター50名でクローズドテスト
2025年Q4都市部でのPoC実施ルートデータ整備とサポーター実証を行い、サービス正式ローンチ準備

4. 社会構想デザイン機構(ISVD)の支援内容

  1. 事業インパクト設計
    • 社会的インパクトと経済効果を数値化したロジックモデルを共同策定
  2. UX/アクセシビリティ監修
    • 当事者ヒアリングを通じ、UI・操作フローのW3C WAI準拠チェックリストを整備
  3. 実証フィールド連携
    • 南箕輪村ほか自治体・交通事業者との共同PoCを調整し、導入障壁を最小化

5. ビジョンとインパクト

HELPUSHは“善意に依存しない助け合いの循環”を掲げ、移動を起点とした地域活性・新規雇用創出につながるモビリティエコシステムを構築します。寺田倉庫のクリエイティブコミュニティと、ISVDの社会実装ノウハウが掛け合わさることで、東京発のユニバーサルツーリズムモデルを全国、そして海外へ展開することが目標です。

6. 当事者の声

株式会社HELPUSH 代表取締役CEO 寺田ユースケ
「“外出は権利”をテクノロジーで当たり前にします。ISVDとともに、移動制約が価値に転換する未来を実現します。」

一般社団法人 社会構想デザイン機構 代表理事 横田直也
「HELPUSHは、人間中心デザインとデータ活用を両立した好例です。当機構はスケールアップと社会受容の壁を一緒に乗り越えます。」

7. 今後の展望

  • 2026年上期 首都圏3自治体と実装協定締結、正式サービスイン
  • 2026年下期 主要都市10か所へ展開、サポーター登録5,000名を目標
  • 2027年以降 アジア太平洋地域の交通事業者・福祉団体と連携し国際展開

8. お問い合わせ

株式会社HELPUSH(広報担当)
E-mail:contact@helpush.co.jp

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本記事は、社会構想デザイン機構が支援中のプロジェクトを紹介するシリーズの一環として掲載しています。

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記事投稿者

ヨコタ ナオヤのアバター ヨコタ ナオヤ Creative Producer

1990年生まれ、大阪府交野市出身。東京・文京区在住。
植木屋、木こり、農家などガテン系現場職を経て、2015年よりWEBデザイナーとしての活動を開始。会社やサービス・商品のこだわりを言語化するコンセプトメイキングを得意とし、事業設計・設定からデザイン・システム制作までを一気通貫で行うクリエイティブプロデューサーとしての活動を主とし、現在は事業やブランドの立ち上げを伴走支援するプロデューサーとして、様々なプロジェクトに参画。社会的な活動を世の中に増やしていくビジョンを持ち、2025年に一般社団法人社会構想デザイン機構を非営利法人として設立。

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