一般社団法人社会構想デザイン機構(以下「当法人」または「ISVD」)は、2026年6月1日より「営業メール送信ポリシー」の運用を開始します。サイトのお問い合わせフォームおよび公表メールアドレス宛ての無断営業連絡に対し、民事的根拠に基づき手数料・損害賠償を請求する規程です。規程の全文・解説記事・実装一式は規程公開と同時にオープンソース化しています。
何を始めるのか
無断営業メールは「個別には少額の迷惑」と理解されがちですが、累積すると研究機関・知的職業の年間約50時間相当の注意資源を奪う構造的な社会問題です。本規程はこの問題に対し、民事的根拠に基づき受信側の実費を送信側に転嫁する仕組みを構築します。
- 適用日: 2026年6月1日(公開後14日間の周知期間を経て適用開始)
- 対象: お問い合わせフォーム経由および公表メールアドレス宛ての無断営業連絡
- 手数料・損害賠償額: 1通あたり10,000円(カテゴリ偽装は20,000円)
- 異議申立: 請求書受領後14日以内、書面(電子メール可)、受領で即時取下げ
- セーフハーバー: 活動領域への具体的言及がある協業提案、取材・公務連絡、既存取引等は対象外
なぜ今、なぜこの設計か
既存対策(特電法・スパムフィルタ・ブラックリスト)は対症療法に留まり、送信側の経済合理性(送信コスト約0円)を変えません。本規程は経路ごとに異なる法的根拠を採用し、不当利得(民法第703条)構成の脆弱性を回避しています。
- フォーム経由: 民法第522条以下(契約)+ 第548条の2(定型約款の組入要件)
- フォーム選択違反: 同上 + 第95条第3項(錯誤抗弁を限定)
- フォーム外送信: 民法第709条(不法行為)+ 第1条第2項(信義則)+ 特電法第3条の趣旨
詳細な法的構成と損害額の積算根拠は、解説記事「営業メール問題への民事的アプローチ」および規程附則で公開しています。
オープンソース化と他組織への展開
本規程・実装一式は CC BY 4.0(文書)+ MIT(コード) のデュアルライセンスで公開しました。同じ悩みを持つ研究機関・NPO・知的職業の参照テンプレートとして提供します。
- 規程本体(ja/en): github.com/correlate000/sales-email-policy/policy
- 実装サンプル(フォーム同意UI・API バリデーション・Discord通知の PII 完全排除): github.com/correlate000/sales-email-policy/implementation
- BigQuery DDL + 月次サマリービュー: github.com/correlate000/sales-email-policy/database
- 運用テンプレート(請求書・督促状): github.com/correlate000/sales-email-policy/operations
各組織での導入は、自組織の事業内容・運用体制・法務リスク許容度に合わせた調整と顧問弁護士のレビューを経ることが望ましいため、当法人では有償導入支援(規程カスタマイズ・実装統合・全社運用化の3段階)も提供しています。
専門家レビュー・お墨付きの募集
本規程はAI(Claude)と当法人で精査した草案であり、最終的な法的有効性は判例蓄積に依存する領域を含みます。法律実務家・法学研究者・倫理研究者・営業実務者・他組織の運用者からの批判的レビューと採用報告を継続的に募集しています。ご同意をいただいた範囲で、レビュー内容・お名前・所属を解説記事および規程ページに追記します。
メディア取材・問い合わせ
取材・寄稿・解説出演・対談、いずれの形式でも対応いたします。
- 取材・講演依頼: お問い合わせフォーム(メディア取材や講演のご依頼)
- 採用組織からの相談: お問い合わせフォーム(協業に関するご相談)
- 専門家レビューの送付: お問い合わせフォーム
関連コンテンツ
- 営業メール問題への民事的アプローチ — 経済構造の分析・法的構成・損害額の積算根拠を解説した本記事
- 営業メール送信ポリシー(規程本体) — 全12条 + 附則(損害額積算根拠)
- プライバシーポリシー — Discord通知における PII 完全排除設計(APPI 27条 / GDPR Article 6(1)(f))
一般社団法人社会構想デザイン機構(ISVD) 代表理事 横田 直也 isvd.or.jp / お問い合わせフォーム