格差
12件のコンテンツ
春闘5%超でもなぜ給料は増えた気がしないのか — 実質賃金4年連続マイナスの構造
2026年春闘の賃上げ率は5.26%と33年ぶりの高水準。しかし実質賃金は2025年通年でマイナス1.3%と4年連続のマイナスだ。宿泊・飲食279万円 vs 電気・ガス832万円という3倍の業種間格差、OECD38か国中24位という位置。「頑張っても給料が増えない」構造を読む。
生活保護の捕捉率、都道府県で何が違うのか — 保護率12倍格差の構造をデータで検証する
生活保護の「捕捉率」は推計15〜43%。制度を必要とする人の過半数に届いていない。都道府県別の保護率は大阪33.5‰から富山2.7‰まで約12倍の格差がある。この格差は貧困の分布ではなく、制度へのアクセシビリティの差を映しているのではないか。e-Stat公開データと先行研究から構造を読み解く。
「年収590万は低所得者?」── 体感と制度のズレを可視化する
年収590万円は給与所得者全体の上位20〜25%に位置する。しかし就学支援金の「590万円ライン」は支援対象の境界として機能し、東京で子育てをすれば手取り430万円は固定費で消える。統計上の「高収入」と生活実感の「ギリギリ」が乖離する構造を、データで読み解く。
食料品消費税ゼロの構造的リスク — 5兆円の「わかりやすさ」が覆い隠すもの
2026年4月実施予定の食料品消費税ゼロ政策は、家計負担の軽減という明快なメッセージの裏に複数の構造的リスクを抱える。年間約5兆円の税収減による財政毀損、高所得層ほど恩恵が大きい逆進性の逆転、そして一度導入すれば撤回困難な制度の不可逆性を3軸で分析する。
給料が上がらない30年の構造 — 1997年をピークに停滞する日本の賃金メカニズム
1997年の年収467万円をピークに、日本の実質賃金は30年近く停滞し続けている。OECD主要国で実質賃金上昇率が最低水準にとどまる構造的要因——内部留保637兆円、労働組合組織率16.1%、非正規雇用率36.8%——を解剖し、2025年春闘+5.25%の賃上げが「なぜ手取りに反映されないか」を読み解く。
「独身税」の正体 — 子ども・子育て支援金が問う受益と負担の非対称
2026年4月、公的医療保険料に上乗せされる「子ども・子育て支援金」の徴収が始まる。SNSで「独身税」と呼ばれるこの制度は、子育て世帯以外の全員にも負担を求める。社会保険の原理と社会連帯の論理の混用、海外制度との構造的差異、そして少子化対策としてのエビデンスを3軸で分析する。
デジタル・デバイド2026 — DX推進が「届かない層」を生む逆説
光ファイバ99.8%、5G 98.4%、マイナンバーカード80%。数字だけ見れば「デジタル先進国」に映る日本。だが80歳以上のネット利用率は36.4%、年収200万円未満のPC保有率は38.5%にとどまる。インフラ整備率と実際の活用度の乖離が示す構造的逆説を読み解く。
非正規雇用2100万人時代の構造転換:「同一労働同一賃金」は格差を縮めたか
2,126万人。日本の全雇用者の36.8%を占める非正規雇用。正社員との月額賃金差は11.6万円、賃金格差指数は66.9に達する。同一労働同一賃金の施行から5年、手当の是正は進んだが基本給格差は依然として残る。構造的転換の現在地を分析する。
DX推進は地方格差を解消するか、それとも深刻化させるか
架空の討論者によるシミュレーション・ディベート形式で、デジタル庁のDX政策がもたらす恩恵と格差拡大リスクを分析。自治体間のデジタルデバイド、高齢者のIT活用格差、東京一極集中との関係を地方創生の文脈で構造的に検証する。
年金の世代間格差 — 6,000万円の構造的断層
1940年生まれと2010年生まれの間に生じる厚生年金の生涯損得差は約6,000万円。この格差は個人の努力で埋められるものではなく、賦課方式と少子高齢化が交差する構造的帰結である。マクロ経済スライド、GPIF、非正規雇用のカバレッジギャップを横断し、年金制度に埋め込まれた世代間不平等の構造を読み解く。
子どもの貧困の「深さ」— 相対的貧困率が語れないもの
子どもの相対的貧困率は2021年調査で11.5%に低下した。しかし「率」の改善は「深さ」の改善を意味しない。ひとり親世帯44.5%という数字、OECD最高の就業率と最高の貧困率が共存する逆説、子ども食堂の急増が示す「見えない剥奪」を読み解く。
世界の富の集中が加速する — 上位0.001%が下位50%の3倍を保有する構造
World Inequality Report 2026が明らかにした富の偏在と格差拡大の加速。上位0.001%が下位半数の3倍もの資産を保有する構造の背景にある税制・相続・金融化のメカニズムと、格差是正に向けた社会構想デザインへの政策的示唆を多角的に読み解く。