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一般社団法人 社会構想デザイン機構
ISVD-LAB-002進行中

無知学研究室 — 情報的不正義の構造分析と対抗デザイン

無知学(Agnotology)の視座から、「無知」が構造的に生産・維持されるメカニズムを多次元のコーディング軸で分析し、事例蓄積から帰納的にパターンを導出する研究。

研究領域

教育

開始日

2026/3/12

研究の背景

私たちはなぜ「知らないまま」でいるのか。それは偶然ではなく、構造である。無知学(Agnotology)の視座から、「知らないこと」が生産・維持されるメカニズムを事例ベースで解剖し、帰納的にパターンを導出する。

基盤構築(18)3/4
批判的分析(8)0/3
統合(1)0/3
公刊0/3
言論0/3

研究アーティファクト

各フェーズで策定すべきフレームワークと成果物の進捗マップ。スロットをクリックすると関連ノートが展開されます。

基盤構築

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Framework

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主要概念整理

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批判的分析

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Framework

批判的分析枠組み

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批評ノート

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統合

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Framework

統合フレームワーク

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理論構築ノート

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対抗デザイン提案

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公刊

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Framework

公刊構成

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学術論文

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一般向けレポート

mdx

言論

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言論記事

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講演資料

slides

教育ツール

tool

方法論

この研究で採用している方法論とアプローチです。

文献批評(Critical Literature Review)

無知学・認識論・メディア論・教育学の先行研究を体系的にレビューし、「意図的無知の生産メカニズム」を多次元のコーディング軸で抽出・類型化する。

使用ツール・手法
ZoteroZenodoJ-STAGEGoogle Scholar

概念分析(Conceptual Analysis)

「無知」「不知」「不可知」の概念的境界を哲学的に分析し、事例横断で無知の質的差異を明確化する。

使用ツール・手法
概念マッピング比較分析フレームワーク

用語集

この研究で使用する主要な専門用語の定義です。

解釈的不正義(Hermeneutical Injustice)かいしゃくてきふせいぎ
認識的不正義の一類型。社会的に周縁化された集団が自らの経験を理解・表現するための概念的資源を不当に欠如させられること。
関連用語:認識的不正義(Epistemic Injustice)証言的不正義(Testimonial Injustice)
規制捕獲(Regulatory Capture)きせいほかく
産業界が規制当局を実質的に支配し、本来公益のための規制を業界利益のために働かせる現象。Stigler (1971) が経済学的に理論化、Shapiro (2012) が情報捕獲と政策決定捕獲の二類型を提唱。Birhane et al. (2026) が Big AI への適用を27メカニズム・5カテゴリーで体系化。
関連用語:戦略的無知(Strategic Ignorance)無知学(Agnotology)
出典
疑念の商人(Merchants of Doubt)ぎねんのしょうにん
産業界が科学的コンセンサスに対して意図的に疑念を製造し、政策決定を遅延させる戦略的行為者。Oreskes & Conway (2010)が命名。タバコ・気候変動・オゾン層で同一の科学者グループが暗躍。
関連用語:戦略的無知(Strategic Ignorance)無知学(Agnotology)
証言的不正義(Testimonial Injustice)しょうげんてきふせいぎ
認識的不正義の一類型。話し手の属するグループに対する偏見により、その証言が正当に評価されないこと。
関連用語:認識的不正義(Epistemic Injustice)解釈的不正義
スリーパー効果(Sleeper Effect)すりーぱーこうか
低信頼性の情報源による情報も、時間経過とともにソースから切り離されて記憶され、説得力が事後的に上昇する心理学的現象。ファイアホース戦略の認知的基盤。
関連用語:ファイアホース・オブ・ファルスフッドブランドリーニの法則(Brandolini's Law)

文献リスト

参考文献の詳細リストです。

  • Big AI's Regulatory Capture: Mapping Industry Interference and Government Complicity

    Birhane, A., Angius, R., Agnew, W., Pandit, H. J., Mitra, B., Dobbe, R., & Talat, Z. (2026)

    AI業界の規制捕獲を5カテゴリー27メカニズムで分類した実証研究。100記事249ケース分析。Design Science Research 方法論。FAccT'26 (2026年6月25-28日 Montreal) で発表予定。本研究室 synthesis-big-ai-regulatory-capture 記事の主要参考文献

  • How Silicon Valley Uses Big Tobacco, Pharma, and Oil Tactics to Block Regulation

    Tech Policy Press (2026)

    Birhane et al. (2026) の27メカニズム研究を米国政策コミュニティ向けに解説したアナリシス記事。タバコ・製薬・石油業界の規制ロビーイング戦術と AI 業界の戦術の系譜的連続性を強調

  • 無知学への招待 — 〈知らないこと〉を問い直す

    鶴田想人, 塚原東吾(編著) (2025)

    日本語初の体系的入門書。4部構成: 概論→キーワード→日本の無知学→無知の諸相

  • 現代思想 2023年6月号 特集=無知学/アグノトロジーとは何か

    隠岐さや香, 塚原東吾, 鶴田想人 ほか (2023)

    日本語で無知学を多角的に論じた最初の特集号。科学史・哲学・法学・人類学・ジェンダー史から参画

  • 認識的不正義 — 権力は知ることの倫理にどのようにかかわるのか

    フリッカー, M.(佐藤邦政 監訳, 飯塚理恵 訳) (2023)

    Fricker (2007)の日本語訳。勁草書房

学会・発表ロードマップ

学会所属、論文投稿、学会発表の計画と進捗です。

公刊進行中2026-06

ワーキングペーパー ISVD-WP-2026-001: 無知学の帰納的研究体系

Zenodo

Zenodo DOI取得 → 引用可能な学術文献化。synthesis-big-ai-regulatory-capture (2026-05-20) を Chapter 4 として組み込み予定

論文投稿計画中2026-11

JSSTS年次大会 ポスター発表

JSSTS

「構造的無知の生産メカニズム — 帰納的事例分析」

学会所属計画中

科学技術社会論学会(JSSTS)入会

JSSTS

両ラボ共通のホーム学会。正会員 ¥8,000/年

Link

その他のノート(12本)

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仮説

silence-structuring とは何か — 多元的無知の構造化メカニズム

前回提示した silence-structuring(沈黙の構造化)3段階モデルを、多元的無知理論および関連する社会心理学概念との位置関係から精密化する。同調圧力・沈黙の螺旋・グループシンクといった類似概念との異同を整理し、構造化のメカニズムがなぜ「単なる同調」と区別されるべきかを論じる。

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基盤構築

気候変動懐疑論の日本的再生産構造(疑念はどのように流通するか)

科学的コンセンサスが確立されているにもかかわらず、気候変動懐疑論は日本のメディア・言論空間に根を張り続ける。この現象は個人の無知ではなく、疑念を流通させる構造的メカニズムの産物だ。無知学の枠組みで日本における懐疑論再生産の回路を分析する。

1
基盤構築

フェミサイドの統計的不在(数えられない死の構造)

日本において「フェミサイド」は公式統計に存在しない。女性が性差別的動機で殺される現象は起きているが、それを測定する枠組みがない。統計の不在がいかに社会問題を「存在しない」ものにするか、無知学の観点から分析する。

1
基盤構築

毎月勤労統計の不正と国家的無知の再生産 — 数字が「なかった」とき

2018年に発覚した厚生労働省「毎月勤労統計」の組織的不正は、単なる調査ミスではなかった。問題の核心は、不正が20年近く発覚しなかった「無知の構造」にある。国家統計をめぐる戦略的無知の生産メカニズムを分析する。

1
基盤構築

教育カリキュラムの選択的記述と知識のフィルター

何を教えるかは、何を知らないままにするかを決める。日本の教育カリキュラムにおける内容の選択・排除・縮小は、政治的・社会的な力学の産物だ。学校教育を通じた無知の生産メカニズムを無知学の枠組みで分析する。

1
基盤構築

「記憶にございません」— 政治的無知の制度化メカニズム

日本の政治において「記憶にございません」という応答が繰り返される。これは個人の記憶喪失ではなく、説明責任を回避するための制度化された無知の実践である。政治的記憶の否定を無知学の枠組みで分析し、そのメカニズムと機能を解明する。

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基盤構築

対抗デザインとしての情報リテラシー 認識論的正義を中核に据えたカリキュラム設計原則

従来型メディアリテラシー教育は個人責任論に偏り、無知の生産構造に触れない。認識論的正義を中核に、生産構造分析・批判的読解・集合的介入の3層で構成する対抗デザイン理論を提示し、カリキュラム設計5原則を導出する。

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基盤構築

日本の対抗デザイン実践 — 認識論的正義を実装する国内事例の構造分析

対抗デザイン (Counter-Design) 理論を日本国内の実装事例で検証する。認識論的正義の実装・集合的介入・構造分析可能性・継続運営・転用可能性の5基準で5事例を選定し、対象とする無知の生産構造・対抗デザインの実装型・成果と限界を横断分析する。

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基盤構築

対抗デザインの国際比較方法論 — 認識論的正義を実装する 4 系譜の比較分析枠組み

認識論的正義を実装する対抗デザイン実践を国際比較するための方法論を示す。北欧 co-design / 米国 Design Justice / 英国 civic tech / 南米 popular education の 4 系譜を、思想・主体・手法・評価・資金の 5 軸で比較する枠組みを描き、ISVD の位置と選択した系譜融合を明示する。

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基盤構築

沈黙の考古学 — 議論されなかった問題を掘り起こす 5 手法

社会的に議論されなかった問題を系統的に発掘する方法論を提示する。フーコーの考古学、トゥルイヨの 4 段階沈黙、フリッカーの解釈的不正義を接続し、沈黙の 4 レイヤー (Absence 不在 / Concealment 隠蔽 / Distortion 歪曲 / Delegitimization 正当性剥奪) と後発検出 5 手法 (統計的不在 / アーカイブ反転読解 / 証言による再構成 / 比較 / 時間軸ずらし分析) を型として整理する。

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基盤構築

22 記事の 7 軸横断分析 / 無知の生産の structural pattern

無知学研究室に溜まった 22 の研究ノート (coding: 7 軸付与済) の集計データを横断で読む。mechanisms 上位 attention-control / silence-structuring / doubt-manufacturing、actors では institution が 15 記事で圧倒的、powerDirection では top-down が 18 記事。強い偏りと空白領域の両方から研究室の次の課題を導き出す。

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統合

『疑念の商人』から『規制の捕獲者』へ — 巨大AI企業の規制捕獲を27メカニズムで読み解く

Birhane et al. (2026, FAccT'26) が示した5カテゴリー27メカニズムの規制捕獲分類を、ISVD無知学研究室の7軸コーディングに統合する。タバコ・石油・製薬産業が用いた『疑念の製造』戦術がAI業界にどう転移したか。100記事249ケースの実証データと11の支配的物語から、無知の生産インフラの現代的形態を読み解く。

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